会長あいさつ

第28回日本救急医学会中部地方会学術集会
会長 岡島正樹
(金沢大学医薬保健研究域医学系救急災害医学分野教授)

 この度、第28回日本救急医学会中部地方会学術集会を、令和7年11月28日(金)から翌29日(土)にかけて、金沢市文化ホール(石川県金沢市高岡町15-1)にて開催することとなりました。
 本学術集会は、年に一度、中部地方(愛知、石川、岐阜、静岡、富山、長野、福井、三重、山梨)の救急医療に携わる救急医、看護師、救急救命士などが一堂に会し、日頃の研究・診療・教育・社会貢献の成果を発表する場であり、中部地方の枠組みを超えてわが国の医学・医療の発展、国民の健康と福祉の向上に大きく貢献することを目的として開催されます。
 中部地方会は、新たに今村浩(信州大学)代表理事が就任されて以来、全国の各地方会の中でも特に活動が盛んであり、毎年600人を超える多くの方が参加され、大変盛況な学術集会となっています。
 今回のテーマを「Sea to Summit ~海抜ゼロからの挑戦と連携~」としました。古来より、山は人々の畏怖と崇敬の対象であり、同時に挑戦と探求の場でもありました。山頂を目指す登山家は、時に自然の脅威に直面し、時に仲間との助け合いを通して困難を克服します。救急医療もまた、人命という尊い目標に向かって、様々な困難に立ち向かう挑戦の場と言えるでしょう。私たちは、目の前の患者さんを救うために、知識、技術、そしてチームワークを駆使し救命を目指します。
 本学術集会のテーマである「Sea to Summit」は、海抜ゼロメートルから山頂を目指す登山に由来します。途中の○合目から登頂するのではなく、真の登山は海抜ゼロメートルから一歩ずつ登り続けることに他ならないという哲学を表しています。
 救急医療においても、学生から専門家まで、また多職種がそれぞれの役割を理解し、連携し、協力し合うことこそが、患者さんを救うための真の道となるでしょう。本学術集会は、そうした学生や様々な職種の方に参加していただけることを期待しております。

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